流通におけるフランチャイズ (franchis

フランチャイズ募集

■利点
フランチャイザーにとっては、低いコストでの事業拡大が可能であることが挙げられる。そのため、新事業を急速に拡大しブランドを確立できる方法として、あらゆる業種で採用されている。またリスクが少なく安定的なロイヤルティーの収入が見込める利点がある。

フランチャイジーにとっては、開業から実務にいたるビジネスのノウハウを比較的短期間かつ容易に身につけられ、フランチャイザーのブランド力、マーケティング力によって、初期段階から安定した経営が期待できるという利点がある。

■情報の格差による問題
通常、フランチャイザーは事業について専門的な知識を有しているのに対して、フランチャイジーが事業に関する十分な知識を有していることは少ない。このことから、通常の消費者契約と同種の問題を生じることがある。十分な説明を受けないまま、フランチャイザーの言うがままにフランチャイジーとなってしまうことがあるのである。
裁判で争われたものとしては、「フランチャイザーは事業成功の見込みが乏しいと分かっていながら、そのことを告げずにフランチャイズ契約を締結したため、フランチャイジーが見込んでいた収益が得られなかった」として損害賠償を求めるというケースが多い。
しかしながら、開業後、フランチャイザーが事前に予測した範囲内の売り上げを継続しているにも関わらず、「思ったよりも儲からない」「諸経費を引けば赤字である」と不満を訴え、その末に損害賠償を求める訴訟に発展した事例もある。これは、前項にも記すとおり、開業及び事業経営に伴うリスクを認識しないばかりか、「確実に利益が出る」と誤解したまま契約に至ることが原因と思われる。

なお、日本にはフランチャイジーを保護する特別な法律はなく、また、判例上は事業者間の契約であるとして「消費者契約」としては取り扱っておらず、民法や商法のみにしたがった判断がなされる結果、契約そのものはフランチャイザーに有利な傾向が多いので、フランチャイジーには不利な判断が下されることが多い。

■フランチャイズ


流通におけるフランチャイズ (franchise) とは、事業形態(ビジネスモデル)のひとつ。

■主なフランチャイズ展開企業

<小売業>
 ・セブン-イレブン
 ・ローソン
 ・ファミリーマート
 ・ミニストップ
 ・サークルKサンクス
 ・スリーエフ
 ・ヤマダ電機
 ・マツモトキヨシ
 ・ブックオフ
 ・TSUTAYA
 ・はんこ屋さん21
 ・am/pm
 ・わんぱくこぞう
 ・ヤマザキショップ
 ・WonderGoo

<飲食業>
 ・ケンタッキーフライドチキン
 ・不二家
 ・幸楽苑
 ・ドトールコーヒー
 ・養老乃瀧
 ・モスフードサービス
 ・サブウェイ
 ・ジェイアール東日本フードビジネス
 ・スターバックス(2008年からスタート)

<その他>
 ・ダスキン
 ・明光義塾
 ・アフラックサービスショップ
 ・リンクトラスト
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■欠点
フランチャイザーにとっては、フランチャイジーの質にばらつきがあることで、計画通りの商品提供がなされず、自己のブランドイメージが傷付けられるといったリスクがある。フランチャイジーは個人がその資金の全てを負担する事業者であるため、経営に問題がある場合でも本部から経営者の交代や強力な改善などができない。

フランチャイジーにとっては、本部によるマーケティング、立地条件、本部の経営に問題があっても、そのリスクは全てフランチャイジー側が負うことになる。契約内容にも拠るが、原則として赤字状態であってもロイヤルティーは払い続けなければいけない。
また、フランチャイズという形態を採る以上、流通や事業展開において少なからず制約があるため、オーナーのオリジナリティを発揮することは難しい。
開業に必要な資金も、加盟料などの分、独自に起業する場合よりも多く必要になる場合がほとんどである。

フランチャイジーはノウハウのほかに店舗の造作を本部の指示のもとに作らなければならないがこれは地元の業者に仕様書通りに行えば問題ない。
しかし、什器備品は本部から購入しなければならないので実勢価格より高価な場合が多い。販売・飲食であれば材料の仕入れもほとんどが本部よりの仕入れとなり割高となる。同じ業種の会社がフランチャイジーとなった場合、例にとるとコーヒーチェーンで提供されるサンドウィッチなど地元業者がベーカリー部門を持っていても自社製品を使うことが出来ない。メニューも地域性にあっていて利益率の高いものであっても提供できない。
フランチャイズは各店の統一性が強みではあるが、賞味期限が迫った商品を勝手にセールすることが出来ず廃棄しなければならない。全く自由の利かないことで悩むことになる。

上記理由により、フランチャイジーの出店したフランチャイズ・チェーンはフランチャイザーによるレギュラー・チェーンよりも圧倒的に低い収益性である。具体的な例としてはダイエーグループ傘下時代のウエンコ・ジャパンがある。この会社は「ウェンディーズ」のフランチャイジーであると同時に、同業である「ドムドム」のフランチャイザーでもあった。フランチャイジー契約には、出店目標が設定されており、これを達成するために「ドムドム」を閉店し、同じ場所に「ウェンディーズ」を開店するといったことも行われたが、フランチャイザーとフランチャイジーの収益性の違いのため、店舗の経営は悪化した(ウェンディーズも参照のこと)。現在、ダイエーグループは「ウェンディーズ」は手放したが、「ドムドム」は保有したままである。

■安易なフランチャイズ展開
店舗経営やフランチャイズ展開について充分なノウハウを持たないにも関わらず、フランチャイジーを募集し、加盟金を支払わせるフランチャイザーの存在が問題となっている。その中には、成功の見込みがほとんどないことを認識していながら、積極的にフランチャイジーを募集する詐欺紛いのフランチャイザーもあったことが裁判で明らかになった。